2011年 5月28日
『祈り』
スタジオで練習していると、ほら貝を吹く音が聞こえてくる。
ああ、もうそんな時期になったのかと驚く。初めて耳にした時は、何の音か分からなかったが、近くにある太融寺さんで年一度行われる『柴燈大護摩厳修』のおふれの音。
大峰山から来られた修験者の方々が、町内を巡り吹かれる。境内には結界が設けられ、五色の弓矢、真剣、なたで清めの儀式が行われた後、人々の願いが書かれた護摩木が焚れる。
大阪一の繁華街、梅田なのに、儀式を拝見していると、そこが異空間になって行くと感じるから不思議。
何年か前にこんな行事があるのを、偶然知ったのですが、めらめら燃え上がる大きな炎に魅せられる。見つめていると、どこか人間の本能の部分が刺激されるような…。炎には何かがある気がする。
今年は、東日本大震災犠牲者追悼供養との事、雨の中、大勢の信者さんが集まって居らっしゃった。残念ながら仕事で、焚かれるのは拝見出来なかったけれど、護摩木が燃え、大きな炎になって天に向って昇って行くのを見ていると、願いまでもが確かに天に届く気がする。
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