フルーティスト 水越典子 ウェブサイト


レッスンのひらめき

演奏会には出てると言われる“水ぶー”(学生時代のあだ名)らしさを、このホームページでも…。
普段着姿の気まぐれ日記です。


 

2016年 8月17日
『お祭り』

昨日、石山高校に夏休みレッスンに出掛けたら、石山駅のバス停に、お祭りのため一時止まりますとの案内板。よく読めば大津三大祭りのひとつ、「船幸祭」があると書かれてある。

学校で情報を集めるが、なかなか知る人がいなくて、瀬田の唐橋近くの建部大社でのお祭りとしか分からず、逆に興味がわく。

唐橋は学校と駅との中間地点、レッスン後にぶらぶら出掛けてみる。道すがら出店の準備をしている人に尋ねると、お神輿さんを船に乗せ、瀬田川をお旅所まで上り、戻ると花火があがるとか。

瀬田川の岸には屋台が並び、唐橋を渡ってたどり着けば、立派な参道が広い境内に導き、ヤマトタケルを祀る近江国一之宮の大社という格式をかもし出す。こんなところがあったなんて、何度も『もう少し先です』と教えられつつ、来た甲斐があった。

調度、お神輿出立前で、5台が勢揃いしていた。お参りを済ませたら、烏帽子、冠を被り正装した小さな子供達を先頭に、神輿行列が出発、後に続き船に乗るのを見届ける。

屋台でたこ焼き買って、お祭り気分満喫する。たった1時間余りの寄り道が、色々なものをもたらしてくれた。

すれ違う人を見て、緑色のフランクフルト?をほおばってはると思ったら、キュウリの浅漬け一本に割り箸さして、100円で売ってました。

 

2016年 8月4日
『時代の熱気』

京都国立近代美術館に『あの時みんな熱かった!アンフォルメルと日本の美術』を見に行く。

本当におもしろかった! 1950年代にフランスから吹いて来た風、アンフォルメル、未定形なものと言う現代美術の概念が、日本でどう受け入れられ、どう変化し、消化されたを、50年代、60年代を代表する邦人画家の作品で構成、明確に表現されていた。

どの作品もエネルギーに溢れ、心の奥底から突き上げてくるものを、絵に叩きつけるように表現している。みんな熱く、個性に輝いていた。

筆の動きが出るように画材に工夫がしてあったり、土を混ぜてみたり、絵の具を垂らしてみたり、色々な手法で表現しているのだが、画面から飛び出して崩れそうでいて、バランスが取れて納まっている。

己れの感覚を信じ、それに従って突き進んでいる。ほんとに今は、あんな熱いものを感じることがないなあ〜とつくづく思う。時代感なんて感じたことがなかったけれど、逆に今が映し出されてくるようだった。

同時代を生きた武満徹も、「作曲家になる」の一念を通し、専門教育を受けない道を選択してまでなった思い、実験工房の面々も同じ思いで、己れの感覚を信じ生きたのではと、その時代の熱さを感じて、少し理解出来た気がした。


 

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