フルーティスト 水越典子 ウェブサイト


レッスンのひらめき

演奏会には出てると言われる“水ぶー”(学生時代のあだ名)らしさを、このホームページでも…。
普段着姿の気まぐれ日記です。


 

2017年 11月24日
『会議』

昨日の勤労感謝の日は、東京でフルート協会の会議があり、朝から出掛ける。今回は、理事会と代議員会が時間差で2つあり、一日仕事になる。

会場の東京文化会館のある上野に着くと、祝日とあってものすごい人、人で溢れていて、圧倒される。大阪梅田地下街も多いけれど、人が頭の黒い丸の存在としか捉えられない。

協会が一般社団法人になってからは、理事会出席が義務付けられ、年に何度か新幹線に乗ることになるが、なんだか懐かしい。

その昔 30代の頃、関西部会事務局を4年ほど仰せつかり、関西部会会長 曽根 亮一先生の代理で常任理事会に出て、ひたすら先生方のお話お伺いし(発言権はないので)、大阪にその情報を持ち帰っていたのが、思い出される。

東京の常任理事の先生方、事務局長だった斎藤賀雄先生も、フルート普及の使命に燃え、淡々と熱かったなあ〜。

社団法人になってからの初めての代議員会、最初に出席者の自己紹介があったのですが、本当に北海道から東北、関東、関西をへて四国、九州まで、全国から集まられていて、それぞれに地元でご活躍なさっている様子に、感激する。文字で知っているのと、直に顔を会わせるのでは、まるっきり違う。

常任理事 竹林秀憲氏の采配がすばらしく、早退が心残りだったのですが、友人の青島 悦さん(静岡コンベンション実行副委員長)によれば、最後は拍手で終わったとの事で、充実した時間を皆様で持たれたようでした。

最終バスに乗れないからと、一緒に退室した京芸の先輩の常任理事 村田四郎氏と、名古屋まで並びながら帰り、こちらも実りあるお話を、色々お聞きする。

打楽器奏者 ツトム・ヤマシタと「赤いブッダ」で世界中を演奏旅行してらした時の、即興演奏について、また、学生指導についても、『僕は、その人の方向性が正しければ、あまり言わないな〜』とか…。

手取り足取りの私のは、その生徒さんの伸びる力を削ぐ結果になっているのではと、反省させられる。

そして、今日は、バルトルド・クイケンのソロリサイタルを聴きに行くが、その音楽のたおやかなこと…。

マジシャンがシルクハットから七色のリボンを出すように、空間からさまざまな音を紡ぎ出し、音楽を私達に降り注いでくれたような、正に極上の一夜でした。

 

2017年 11月12日
『スコア練習』

まだ、11月半ばというのに、街のショーウィンドーは 、クリスマスムード一色に染まっている。

昨日は、リップルMのクリスマスチャリティーコンサートの練習で、名古屋、京都、加古川、豊中、伊丹からメンバーが集合。考えてみれば、スタジオのある大阪市内は、一人だけだから、調整が難しいわけですね。

今回は、ホールの関係で12月 2日の開催になり、プログラムを刷新、イベールの「ピカデリーのクリスマス」、廣瀬量平の「海の詩」を始め、「どじょっこふなっこ」、「虫の声」と、初めての曲が多くなり、練習にも力が入る。

初めて取り組む時は、全員でスコアを見ながらの練習から始める。ドビュッシーの四重奏編曲版「アラベスク」にしても、メロディーラインが、1番から3番に渡り、また1番に戻ったと思ったら2番に手渡されて流れていき、そして、その伴奏の役割も目まぐるしく変化していく。

全体を捉えるには、まず全員でスコアから主旋律をパートを渡りながら拾い、繋げて吹く練習をすると、曲の全体像が皆で把握でき、また各パートの役割分担も理解できるので欠かせない。

面白いことに、生半可理解の内にスコア練習から、パート譜を見ての演奏に替えると、それまでの響と変化して、ばらばらなものに成るから不思議。

視覚上でも全体の部分として吹いているのと、自分しか見えないパート譜とでは、全体に対しての意識が変化するのかしら…。

小さい子供さんにも楽しんで貰おうと、ディズニー・メロディーも演奏するのですが、「レット・イット・ゴー」が難しい。作曲家 植松さやか氏に作って頂いた、リップルM・オリジナルバージョン六重奏を吹くのですが、子供たちが嬉々として歌う、あのシンコペーション連続メロディーが、うまくスイングできない。

今は、朝のNHKの学校向け教育テレビを見ても、歴史の時間のまとめは、中村獅童さん扮する中大兄皇子が、ラップリズムに乗って踊りながら、大化の改新は、ムシゴ(645年)などと歌いつつ終わる。日常から、あのリズムで溢れている。レリゴー、歌詞も良いし、勉強するほど良く作ってあるなあ〜と、大ヒットも当然と思える。

12月 2日(土)の 5時から、大阪倶楽部でお待ちしております。(詳細はコンサート案内ご覧下さいませ)

 

2017年 11月9日
『作っちゃいました』

文化の日の演奏会後に石山寺詣が、例年の慣わしになっていて、シリーズ終えてしまったのに、なんとなく石山寺に足が向く。

高校のレッスン後に、お寺近くの食堂で、遅めのお昼をして、しじみの佃煮、ほうじ茶ソフトクリームも買って、観光客気分でぶらぶら歩いてたら、お寺の大門前に骨董屋さんを発見、ひやかす。

円空の一刀彫のようなギョロ目の達磨さん、一抱えもある木から切り出されていて、迫力満点で欲しかったなあ〜。

店の中には、様々な陶器類、人形、時計など、小さい物がところ狭しと置かれていた。銅の小皿に、ネックレスがばらばらにされたような、ターコイズ玉を見つけ、なんだか惹き付けられ、6粒を買い求める。

8月の「千日会」以来の石山寺、参道両脇の木々も色づき始めていて、緑の葉とのグラディエーションが美しい。階段を上ると、多宝塔、硅灰石に真っ赤な紅葉が映えていた。

本堂にお参りして、八大龍王社を目指してたら、牡丹園への道に出くわし登って行くと、さらに高くへ導かれ、初めて光堂を知る。改めて、石山寺は懷が深いなあと…。


龍王社近くに行くと、深い森と見紛う光景が…。静寂に包まれたほの暗い空間に、木々の間から光が斜めに射し込み、輝いている場所があった。その眩い光の中に入り、ふと足元を見ると、ふかふかした苔の中に白い点がぽつりぽつり、しゃがんでみると、5ミリほどの小さなキノコが生え出していた。



2時間ほどの寄り道の後、スタジオに行き、クリスマスコンサートの曲を勉強するが、少し前に味わった、静けさの中の密やかな生の営みを想うと、忙しさの中にも、時の流れに厚みがうまれたような、不思議な感覚が…。

そして、今日、京都のレッスンの後、寺町通りのビーズ屋さんに立寄り、ターコイズ玉に合う材料買い、店員さんに留め金具の付け方教えてもらって、5日後の自分への誕生日プレゼントに、自分でネックレス作っちゃいました。


 

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