2014年 8月16日
『遺品整理』
このお盆休みを利用して、気になっていた父の遺品整理をする。夏になれば、毎年行っていた鮎釣りの道具やら、デザインした製品やら、晩年作っていた人形絵の材料等が出てくる。
明治生まれのグラフィックデザイナーだった父、クラブ化粧品の宣伝部で勤めた後、独立してデザイン事務所を作り仕事していた。
その頃に、フエキ糊のお仕事していたようで、生前よく「ペンタイプの糊を世の中に生み出したのは、僕なんだぞ!」と自慢してましたが、余程思い入れがあったのか、そのオーグルーがどっさり出てくる。
今も売ってるらしい、赤い帽子のキャップの黄色のワンちゃんの糊のパッケージやら、ミニスティック糊も色々なデザインで作っていたようで、沢山残してあった。ほんと可愛くて、今また作ったら売れそうな気がする。見てると、楽しみながら仕事していたのでは?と思うほど、今でも生き生きしている。
そして驚きだったのは、「セサミ」と言う子供のファッションと生活情報誌が一冊残してあり、開いてみると伊丹十三と河合隼雄先生と岡本清一先生の鼎談の記事が載っていた。1978年の冬号だから、先生が50歳の頃のお写真。
河合先生がレッスンにお見えになったのは、京大教授の58歳の頃から文化庁長官になられ、お倒れになる10日前までの20年間だったから、私が拝見したことの無い若々しいお顔。何だか不思議なご縁を感じる。あの世でお会いして、お話でもしているのかしら…。
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