2019年 1月27日
『喜び楽しみ』
あちこち飛び回っていたら、早くも一月も末になる。
19日は、教え子の初リサイタルを聴きに、名古屋まで行く。中学生から手解きした細川杏子さん、愛知県立芸術大学大学院を卒業して、フルートアンサンブル リップルMのメンバーでもあり、 集客を心配していたので、応援に名古屋の生徒さんと駆け付ける。
リレーコンサートシリーズ70回目とのこと、初リサイタルとしては立派に務められた演奏。これから経験を積んで、大きな華を咲かせて欲しいものです。
もう1つ喜びが、舞い込む。「フルートのこだま vol.2」をお願いしている東武トレーディングより、レコード芸術誌の2月号の新譜月評で「準特選」を頂けたとメールが入る。
慌てて雑誌を買いに走り、そのまま石山高校に向かう。車中で読んだ後藤洋氏の講評は、ここまで深く音楽を聴いて下さる方があるのかと、感激と喜びで、涙か滲んでくるほど。もう少し続けて行く勇気を、頂けました。
その夜は京都に寄り、鉛筆で大きな広がりのある空間を描かれる中村孝平氏の個展へ。オープニングパーティーで、作品の前でお賑わしに、演奏させて頂く。
そして、一昨日は、日本橋の国立文楽劇場へ初春公演を、見に行く。「冥途の飛脚」の「封印切りの段」も見応えがあったけれど、「檀浦兜軍記」の「阿古屋琴責めの段」で桐竹勘十郎さんが遣う傾城(松の位の遊女)阿古屋は、舞台登場からはっとする美しさ。
詮議で、お琴、三味線、胡弓を演奏するのですが、その見事なこと。左手でお琴の弦を押さえる仕草、三味線のバチと棹を押さえる手がぴったり合い、胡弓はトレモロさえ、ちゃんと弦を擦って音を出しているよう。遣い手は3人なのに、人形のからだ全体からリズム感を感じ、まさに音を出し演奏しているよう。
本当に素晴らしく、見事過ぎて、笑いがこみ上げて来るくらいだった。舞台への登場は、阿古屋の様になるよう修行せねばと思う。 |