2015年 10月15日
『発想転換』
外は天高く秋晴れが続きますが、時間があればスタジオにこもり、練習の日々。
いつもの事ながら、演奏者の技量を忘れての、その時代の名曲紹介をとの、企画者としての自分自身を恨めしく思う。
今回の「フルートのたのしみ」は、1970〜1990年代の作品、ロータ、リーバーマン、ダマーズ、初めて耳になさるであろうウクライナのスタンコヴィチ、そして大前哲先生、池辺晋一郎先生の作品を吹きます。
くしくも同年生まれの関西、関東の両先生の作風は、テンポ・ルバートは同じでも別世界が広がる。
大前先生とは30代に「現代の波」でお世話になって以来で、1991年に委嘱「五月に」を書いて頂いてますが、曲が生まれた経緯にも惹かれ「ノン・トラモンティ・クエスタ・パッシオーネ」(消えざる情熱)を、願いも込め演奏したいと思ってます。
年と伴い衰えるからだとも戦わねばならず、大変です。でも、フルートコンベンションでの86歳のグラーフ、また、オーボエのホリガーも76歳で瑞々しい演奏をし、年齢など感じさせない。
なにか加齢を凌ぐ技が、どこかにあるはずと、模索していたら、息のコントロールの仕方の、ちょとした意識の転換でしかないのですが、一筋の光が射してきて少し楽になる。
早速、生徒さん方に伝授、皆さん少し上手く吹かれるようになるので、この新しい発想は正解のよう。さてさて残り少ない時間の中で、身体に覚え込ませられるかが勝負ですが…。
11月3日、午後3時よりムラマツリサイタルホール新大阪にて、「フルートのたのしみ No.34」を催しますので、ご来聴頂ければ幸いです。(詳細は演奏会案内をご覧下さいませ) |