2012年 8月26日
『オープニング』
今月は、2回も展覧会のオープニングパーティで演奏する。
先ずは、知人の現代アート作家麻谷宏氏に頼まれ、京都京北町の「山懐庵」で催された「Artist in Residence 3人の作家による公開制作と展覧会」のオープニングに吹きに行く。
京都市内から車で1時間、着いた先は別天地だった。川にぽっかり浮かんだ白い球体が、あたりの風景の美しさを際立てつつ迎えてくれる。
上桂川沿いの小さな谷間に立つ庵のお庭で演奏したのだが、生音なのに山々に響き合い、吹くほどに、鳥やセミの鳴き声が賑やかになる。
韓国からいらした画家の呉慶徳さんをはじめ50人ほどの方々が参加、麻谷氏の川面の白い球体、貴志カスケ氏の揺れる木、時間の移ろいと共に表情が変化する作品を楽しみながら、皆さんとお酒を組交す。夜空には一面に砂を撒いたように輝く星、なんとも贅沢なときを過ごす。
そして29日は、現代美術の野村久之先生の個展のオープニングでコラボレーション。先生のテーマの大きなシリンダーが描かれた半透明の布の後に隠れ、武満徹の「エア」を演奏する。
天井から垂れたシリンダーが、音に「空気」に揺れ、音楽で息づく趣向だとか。大変な役割で、今から緊張してます。
展覧会は9月9日まで石橋の画廊ぶらんしゅで催され、30日以降は録音した音が流れます。美術関係のお知り合いが多いのですが、ゼロから物作りしてらっしゃる方々は、大いなる刺激を与えて下さる。 |