vol.11
『音出し練習』
音出し練習は、楽器を暖める練習ではなく、日常のからだから楽器としてのからだに、変化させる時間。
音を出す管の部分と、共鳴箱としてのからだが、一体となったのが、フルートという楽器。
ゆったりと立ち、ゆっくり音を出しながら、骨盤底から頭のてっぺん天頂まで、まっすぐ身体の中を通る息の柱が感じられるまで、からだと対話してみよう。
オクターブを変化させても、前に倒れたりしない、ぶれない柱が立てば、後は声楽家と同じように、共鳴腔(頭蓋骨にある共鳴、拡大させるための空洞部分)に響を当てて、遊んでみよう。
ひたい(前頭洞)、ほほ(上顎洞)、両目頭、天頂、鎖骨、背中(首の付け根)に響をぶつけてみると、音域によっても鳴り方は異なり、音色も変化する。
鎖骨とほほをミックスさせてみたり、色々と試してみて、自分のパレットの音色を増やす練習をしていると、あっという間に時間が過ぎる
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