フルーティスト 水越典子 ウェブサイト


レッスンのひらめき

レッスン中にみなさんが一所懸命吹いていらっしゃるのに、
聴いていて「なんだか苦しそう」「どこか変だな」を感じた時、
ふと生まれて来た言葉たち。

音楽をより楽しむためのヒントになればと、 書き留めてみました。




vol.9

『練習を練習しないで!』

恋に恋するように、練習することを練習しないで下さい


恋する相手のことを考えずに、自分の気持ちに酔ってしまうように、
音楽を忘れて、練習してしまわないように。

熱心な人ほど、陥りがちがちな事ですが、
練習そのものが楽しくて、ただ繰り返してしまうことがあるようです。

できない所をできるようにすることは、大切なこと。
でも、音楽そのものの姿を追うのを忘れて、繰り返していると、
時には、音楽の実相からかけ離れたものを、作ってしまうことにもなる。

まずは、音楽の実像をしっかり見極める。
そして、例えば、この2回目の練習は、さっきは音楽から右へ5ミリずれたから、
それを戻すためにというような、具体的な目標を持って音を出すようにする。

すると、自分の技術への批判の耳も育つし、
時間短縮、充実練習にもつながるように思えます。



<バックナンバー>
vol10.「難所は新発見の場所」 (2013.7)
vol9.「練習を練習しないで!」 (2011.1)
vol8.「音作りは、曲芸師のごとく」 (2010.4)
vol7.「耳を聴き開く」 (2010.2)
vol6.「関係性を読み解く」 (2010.1)
vol5.「フィンガリングは指先の皮膚感覚で」 (2009.12)
vol4.「生きているものは、ゆれながら進む」 (2009.10)
vol3.「音の響き合いに耳そばだてて…」 (2009.08)
vol2.「まず、リズムありき」 (2009.07)
vol1.「楽譜は音楽をフリーズドライ加工したもの」 (2009.06)



 
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