vol.5
『フィンガリングは指先の皮膚感覚で』
「私は不器用で手が思うように動かないんです」とおっしゃる人ほど、
脳からの命令のみで指を動かしていらっしゃる。
でも、その方は指先の皮膚のセンサーがキーを押さえた瞬間を捉え、
その圧力はどれほどかなどの情報を脳に逐一伝えているのを、
キャッチすることを忘れていらっしゃるだけではないだろうか…。
また、リズムが生まれるのは、指の筋肉で上げ下げを感知した時ではなく、
キーが管に触れた瞬間、離れた瞬間が
音符の長さ、リズムが定まる瞬間。
指を動かした時にリズムが定まる訳ではない。
ロボットが生卵を持ち割ることができるようになったのは、
その硬さ、掴んでいる力をセンサーが捉えられるようになったからだとか。
皮膚が教えてくれる情報に見合った力で指を動かせば無駄がなくなり、自由になれる。
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