フルーティスト 水越典子 ウェブサイト



 Recorded August 14-16,
 2005 ISHIHARA HALL,
 
OSAKA, JAPAN
 Directed by Teije van Geest
 Manufactured and Distributed by
 Studio M-Records
 Tel.&Fax : 06-6312-3740

水越典子 CD「フルートのこだま」〜詩の旅人〜

水越典子 CD
「フルートのこだま」
〜詩の旅人〜

Traveling Sounds of Flute "in search of poetry"
フルート  水越 典子   
ピアノ 岡原 慎也

2006年2月18日発売
ディレクター/テイエ・ファン・ギースト 
ジャケット/北野治男(日本画)

2006 Studio M-Records
定価 ¥1,900(税抜価格¥1,810)
MDCD-15805

プログラム  音の旅案内  演奏者プロフィール  ディレクター プロフィール


音の旅案内  水越 典子

 日常の2分は、テレビCMを見ている間。作曲家はその時間に、広がりのあるひとつの世界を描き出してくれる。また、その音空間には、作曲家を育んだ自然が閉じ込められているように感じられる。そんな世界を訪れる旅に出発しましょう。

●フィンランド
E.メラルティン/子守歌 作品44-4
 エルッキ・メラルティン(1875〜1937)は、音楽ばかりでなく著述、哲学、教育、絵画の分野など多彩に活躍した人。やさしい言葉で語られながら、孫に歌う子守歌のような人生を達観した、穏やかで深い世界が広がる。「フィンランドのヴァイオリン小品集」で出会った曲。

●デンマーク
C.ニールセン/霧が晴れてきた 作品41
 カール・ニールセン(1865〜1931)は、ヴァイオリニストであり、作曲家。フルート協奏曲がよく知られているが、デンマーク語による歌曲なども書き、北欧諸国の作曲家に多大な影響を与えた人。「お母さん」という芝居の附随音楽。豊かな自然の透明な空気を肌に感じるようである。

●イギリス
R.ヴォーン・ウイリアムズ/舞踏組曲
 レイフ・ヴォーン・ウイリアムズ(1872〜1958)は、テューダー王朝にさかのぼるイギリスの古い民族音楽を精神的基盤として多くの曲を書く。「即興曲」「ユーモレスク」「ガボット」「パスピエ」小さな舞曲に近代的和声づけ。どこか現代人の郷愁がただよう、1924年頃の作品。

●アメリカ 
S.バーバー/カンツォーネ
 サミュエル・バーバー(1910〜1981)は、ヨーロッパの伝統的様式の中で叙情性あふれる作品を多く書いている。1962年にピュリツァー賞を受賞したピアノ協奏曲の2楽章を、作曲者自身がフルートとピアノ用に編曲した作品。どこまでも広がる風景の中を、当てどもなく浮遊する現代人の魂が表現されている風である。

●イタリア
G.ドニゼッティ/ソナタ ハ長調
 ガエタノ・ドニゼッティ(1797〜1848)は、ロッシーニ、ベリーニとともに19世紀前半のイタリア・オペラを代表する作曲家。「ラルゴ」の暗く悲しみをたたえたメロディが一転して、フルートとピアノが戯れ駆け回るごとく、明るく軽快な旋律の掛け合いへ。その変化に感情の起伏が激しいイタリア人気質を感じる。

●ドイツ
Th.ベーム/エレジー 作品47
 テオバルト・ベーム(1794〜1881)は、近代のベーム式フルートの考案者であり、フルーティスト、作曲家。フルートのヴィルトゥーソ時代を築く多くの曲を残した人の、死の前年86歳の作品。稔り多き人生を振り返りながら、受け入れ難き死に逡巡しつつも、やがて天国を希求する内面が描かれているよう。

●ロシア
P.I.チャイコフスキー/6月(バルカロール)
 チャイコフスキー(1840〜1893)は、バレエ音楽「白鳥の湖」を発表した頃、音楽雑誌に毎月の風物を描写した小品を一年にわたり作曲し、ピアノ曲集「四季」としてまとめる。6月の緩慢な波の動きに漂う舟歌は、憂いを帯びつつ広がる広大なロシアの風景をしのばせる。

●ハンガリー
B.バルトーク/村の夕暮れ
 ベラ・バルトーク(1881〜1945)はマジャール人特有の音楽美を探究し、生涯にわたり民謡に取材した作品を書き続けた。この曲は、ブダペスト音楽院のピアノ教授就任の翌年に書かれた「10のやさしいピアノ小品」作品5の中の1曲。大きな夕日が沈む中を、村人達が家路につく風景をほうふつとさせる。

●フランス
P.O.フェルー/3つの小品(無伴奏フルートのための)
 フランス人の東洋へのあこがれが音になったような、ピエール・オクターブ・フェルー(1900〜1936)21歳の頃の作品。「囚われの羊飼いの娘」は身分は低いが美しいが故に運命を翻弄される可憐な乙女像が、フランスの人には思い浮かぶとか。「ひすい」中国の巧妙な透かし彫り細工の美術品、その翡翠の小さな世界が五音音階で描かれているのかしら。「瑞陽」は中国古代より歌い継がれ、5月5日の節句には決まって流れる屈源の「離騒」のメロディーが用いられるが、フランスのエスプリも混在する。

●中国
賀 緑汀(李 煥之 編曲)/牧童短笛
 賀 緑汀(〜1999)は、革命歌曲、映画音楽を書いた作曲家であり、上海音楽院院長として現代音楽教育の基礎を築いた人。Buffolo Boy'sと英訳されていたためか、禅の「十牛図」の中で牛に乗り、心趣くまま伸びやかに笛を吹く少年を連想させる。北京土産に頂いた「中外長笛経典小品選」、莫扎特曲行板(モーツアルトのアンダンテ)等が入った曲集で出会った曲。

●日本
平尾貴四男/小奏鳴曲(フリュートとピアノのための)
 平尾貴四男(1907〜1953)は、少年時代よりピアノ、作曲を始め、大学卒業後フランスへ留学、作曲とフルートを学んだ。日本とフランスの感性がぶつかり合い、五音音階とフランス和声が溶けあう1楽章。きらきら光りながら流れ去る水面を思わせるピアノの動きに乗り、船遊びしている心地のする2楽章から成る。演奏は昭和18年出版の初版本による。


 
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